レンタルサーバーと自社サーバーのメリット・デメリット
企業がサーバーを導入するにあたって、まず考えなければいけないのは運用形態です。サーバーの運用形態にはいくつかの種類があり、それぞれにメリットやデメリットがあります。それらの特徴をきちんと理解した上で、自社に合ったものを選ぶようにしましょう。ここでは、企業がサーバーを導入する際に気になる、運用形態ごとの特徴についてご説明していきます。
レンタルサーバーのメリット、デメリット
プロバイダなどの通信事業者が、サーバーの一部を利用者に提供するスタイルがレンタルサーバーです。導入および運用コストが安い上に、専門知識が不要なので、手軽にサーバーを導入できるというメリットがあります。
ただしレンタルなので、当然有料となります。無料でのレンタルを提供する通信事業者も存在しますが、その場合利用できる容量が少ない上に、ウェブサイトを公開した際に広告が挿入されることが多いため、あまりおすすめできません。また、提供側の事情によってサービスが終了してしまう可能性があるという点には気を付けておきましょう。
ハウジングサービスのメリット、デメリット
ハウジングサービスは、利用者のサーバーを通信事業者の施設に設置するスタイルです。この施設は元々サーバーの設置を目的として作られたものなので、耐震性に優れていたり回線設備が整っていたりすることが多いでしょう。24時間体制で監視してもらえるので、万が一トラブルが起きたときでも安心して任せられるというもメリットもあります。
デメリットとしては、管理のすべてを業者に依頼するので、コストがかかってしまうことが挙げられます。それだけの信頼はおけますが、予算があまり多くとれない場合には難しい選択肢になるかもしれません。
自社サーバーのメリット、デメリット
自社サーバーは、文字通りサーバーを自社で管理するスタイルです。上記のサーバーに比べて自由度が高く、メールアカウントの発行や利用形態に合わせた各種構築ができます。通信事業者への連絡も必要ないので、手間がかからないのもメリットのひとつでしょう。
ただし、すべての管理を自社で行うため、ほかの運用形態に比べて人的コストが多くかかります。また、バックアップをはじめとするデータ保護の対策はきちんととっておく必要が出てくるでしょう。
サーバーのバックアップをとる方法には、ファイルやフォルダなどのデータ保護に重点をおいたファイルのバックアップと、ハードディスク全体をバックアップし、OS領域なども含めたシステム全体を保護するイメージバックアップの2種類があります。イメージバックアップの場合は、システムの復旧も行えるのがポイントです。
サーバーの運用形態にはいくつか種類がありますが、長期的に利用することを考えているのなら、柔軟な運用ができる自社サーバーを選ぶことをおすすめします。サーバー導入の際には、必ずバックアップの方法についても確認しておき、いざというときにも復旧できるよう対策をとっておきましょう。