「フォーマットしますか?」と表示された時の対応策は?
「フォーマットしますか?」が表示されてしまったら
PC(パソコン)にUSBメモリやSDカード、USB外付けHDD(ハードディスク)を接続すると、WindowsやMac OSから以下のようなメッセージが表示される場合があります。
「ドライブ E: を使うにはフォーマットする必要があります。フォーマットしますか?」
この表示が出たときに間違った操作をしてしまうと、メディアに保存していた一部、あるいは全てのデータが失われてしまう可能性があります。この場合には、どう対処すればよいのでしょうか。
フォーマットとは
製造直後のUSBメモリやSDカード、HDDにデータを保存することはできません。Windowsがデータを読み書きできるよう準備する必要があります。
ノートに例えると、無地のページに罫線を引く工程と同じです。その作業と罫線の形式を「フォーマット」と呼びます。
アップルのMacBookなどに搭載されている「Mac OS」やフリーOSの「Linux」ではフォーマット作業を「ファイルシステムの作成」と呼ぶこともあります。そして、フォーマットはPCに搭載されるOSごとに形式が異なり、非互換であることが一般的です。
なぜフォーマットの実施が問われるの?
例えば、USBメモリは、どのようなPCに接続されるのかは分かりません。「Windowsでは使えるのにMac OSでは使えない」となると不便です。
そこで、ほぼ全てのOSがFAT32と呼ばれるフォーマット形式を読み書きできるように設計されています。そして、ユーザーがフォーマット作業の実施を問われる原因は、OSがフォーマット形式を識別できないため起きるのです。
フォーマットの識別中にノイズや静電気、電気的特性の影響を受けるとエラーが発生し、USBメモリのフォーマットが不明であると誤認識するため、「フォーマットしますか?」「フォーマットしてください」などのメッセージが表示されるわけです。
これはUSBメモリではもちろんのこと、SDカードやHDDなど、電磁気を応用した全ての記録メディアで同じ原因で起きます。
一般に市販のUSBメモリやSDカードはFAT32でフォーマット済の状態で出荷されるため、ほぼ全てのPCで、すぐに使うことができます。ただし、外付けHDDのフォーマット状態は商品によって異なります。
フォーマット作業に関する重要な注意点は、「全データの消去」も伴うということです。未フォーマット状態の外付けHDDを購入した場合を除けば、ユーザー自身でフォーマット作業を実施する必要性は実際にはほとんどありません。
何度もフォーマットを聞かれる場合の対処法
「フォーマットしますか?」と表示されたときに、最も重要なことは、「いいえ」と答えることです。
何度も「フォーマットしますか?」と問われるようなことになっても、必ず「いいえ」と答えましょう。徹底して回避しなければいけないのは、安易にフォーマット作業してしまうことなのです。
この状態になったときには、まずは、専門業者に問い合わせて、データの救出が可能かどうかを検証してもらいましょう。多大な時間と労力を投じて作成したデータを簡単に諦めないことです。
また、「はい」と答えて、誤って記録メディアをフォーマットしてしまった場合も専門業者に相談してみてください。状況次第ではデータを復旧できるかもしれません。とにかく諦めないことが重要です。