データ復旧にかかる費用とは?データ復旧と修理の違い
パソコンをはじめとした電子機器に保存されたデータが、何らかのトラブルによって消失してしまった場合でも、データ復旧業者に依頼すれば復旧できる可能性があります。ここでいうデータ復旧とはいわゆる修理とは大きく違います。こちらでは両者の違いについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
データ復旧の概要
データ復旧とは、ハードディスク、フラッシュメモリ、光ディスクなどの記憶媒体に保存されたデータが、経年劣化や破損等によって消失してしまった場合、その記憶媒体からファイルを回収することを指します。仮に記憶媒体ではなく、電子機器そのものが壊れてしまった場合でもデータ復旧は可能です。データ復旧後は、新しい電子機器にファイルを移し替えて使用することができます。ですから、もしデータを消失してしまったときでも焦ることなく、業者への依頼を検討すると良いでしょう。
データ復旧と修理の違い
データ復旧の目的は、あくまでもファイルを回収することです。そのため、電子機器の動作的な機能を回復させることを目的とする修理とは、役割が大きく異なります。たとえば、データ復旧では、高い技術と専用の設備を用いて、故障してしまった記憶媒体から保存されたデータを安全に取り出すことを第一としています。
反対に、修理の場合は機器機能を回復することを優先しているので、必ずしもデータが保持されるとは限りません。実際、修理業者は作業前に「保存されているデータが失われる可能性がありますが、よろしいですか?」といった確認をするケースが多くあります。現に記憶媒体の修理を依頼した場合は、データが消失してしまう可能性が高いために、基本的にはデータの復元を期待するべきではありません。
データ復旧にかかる費用の正当性について
データ復旧にかかる費用に対して、高額なイメージを持ってはいないでしょうか。実のところ、必ずしも安いとはいえない費用がかかってしまいますが、そこにはきちんとした3つの理由があります。以下で解説します。
ノウハウの研究費
各記憶媒体の復旧に関するノウハウをメーカーが公開していないため、データ復旧業者は独自のノウハウを編み出す研究費が必要になります。
セキュリティの保持
復旧したデータはお客様にとって大切な情報ですので、情報の流出を確実に防ぐためにもセキュリティ費用がかかってしまいます。
記憶媒体の修理
データを回収するためには、記憶媒体を動作させるための修理もある程度は行わなければならず、その費用もかかります。
以上が費用のかかる理由ですが、言い換えればそれだけの信頼性および安全性を備えているということです。依頼をする側としては、むしろ信用をおけるポイントになるのではないでしょうか。また、必ずしもデータ復旧が修理よりも費用が高額になるとは限らず、ケースによっては逆になる場合もあるということも覚えておいてください。
ここまでデータ復旧と修理の違いを説明してきましたが、データ復旧におけるコストが修理よりもかかってしまう理由もあわせて理解いただけたと思います。データ復旧は、故障修理よりも費用がかかることがありますが、データの復元を優先したいという状況ではもっとも有効な手段となります。電子機器のトラブルに遭った際には、こちらの内容を参考にして、目的に合った業者を選ぶようにしてください。